生理

生理(せいり)

公開日
2016/12/05
更新日
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ピルの説明で使われる用語「生理」についてくわしく解説します。

生理とは

生理による腹痛の痛みをこらえる女性

生理とは、毎月女性の体に起こる生理的出血のことであり、月経とも呼ばれています。

生理は平均して28日周期で起こるといわれています、しかし、その周期は人によって長短は異なり、おおよそ25~38日の周期が一般的とされています。生理が訪れると、剥離した子宮内膜が体外へと排出されようとし、その結果、子宮から大量の出血が生じます。

生理のしくみ

生理周期は卵胞期、排卵、黄体期、生理の順に起こります。

卵胞期に卵胞ホルモンの作用によって子宮内膜の層が厚くなると、多くの血管がそこに血液の供給を行います。排卵後、卵胞が黄体になると、卵胞ホルモン主体だったものが黄体ホルモン主体に変わり、黄体ホルモンによって子宮内膜は維持されていきます。

しかし、ホルモン量の変化によって生理が起こると、子宮内膜はその構造を維持できなくなります。すると、子宮内膜は子宮から剥離し、大量の血管と血液ごと体外に排出してしまうのです。これが生理のメカニズムです。

ピルで生理を安定させる

生理は基本的に正しい周期で訪れものですが、時に周期が乱れて生理が訪れなかったり、生理に伴う諸症状(腹痛、腰痛など)が激しく起こったりします。このような状態を月経異常といいます。

月経異常は、女性ホルモンの量が正常に調節されていない時に起こるとされています。月経異常に対して、避妊薬として知られている低用量ピルが治療薬として使用されることがあります。

ピルで生理が安定する仕組み

ピルには、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合されています。ピルを定期的に服用することで女性ホルモンの量が調節され、人工的に月経周期が作り出され、症状の軽減した生理を実現することができるのです。

ピルは基本的に28日間のサイクルで服用します。21日間はホルモンの入った実薬を飲みますが、残った7日間は何も飲まず休薬するか、プラセボという乳糖でできた偽薬を飲みます。

偽薬を飲む期間のことを「休薬期間」といい、この期間に起こる出血を消退出血と呼びます。消退出血はピル服用中の休薬期間に入ると自然と起こるものです。過度に心配する必要はありません。

ピルの値段と入手方法

ピルの値段は、種類によってそれぞれ異なります。おおよその目安は、基本的に1シート(1か月分)が約1,800円から3,200円ほどです。同じ種類のピルであっても処方される値段が異なる場合もあり、例えばルナベルという低用量ピルは、病院より2,056円であることもあれば、3,140円であることもあります。

ピルの中でも「ルナベル」と「ヤーズ」という種類のピルは保険が適用されますが、それ以外のピルは保険適用外となりますので注意が必要です。ピルを購入する際は、ピルの値段に診察料や検査料も加算されるので、あらかじめ病院のホームページなどで値段を確認しておくと良いでしょう。

ピルは、基本的には病院で検査を行った後、服用に問題がないと判断された人にのみ処方されます。通販でも購入することはできますが、初めてピルを服用する場合には購入の際に必ず医師の診断が必要となります。ピルを服用したい場合は必ず病院へ行って検査を受けてください。

ピル服用中の出血量の違い

一般的に、ピル服用中の生理による出血量は、普段の生理よりは少ないとされています。

これは、ピルに含まれるホルモンが作用する結果です。とはいえ、出血量の減少がピルを服用しているすべての女性に当てはまるわけではありません。なぜならピルの副作用として、月経過多という症状があるからです。

月経過多は、特にピルを飲み始め、まだホルモン量が安定していない時に起こることが多いです。しかしこの症状も一時的なものであり、ピルに体が慣れるにしたがい徐々になくなっていく傾向が見られます。

「ピルを服用すると出血量が少なくなる」というのはあくまで通説です。出血量が普段と変わらなかったり、普段より多くなったりしても、それほど過敏になることはありません。

ピルで生理をずらす

先ほど、ピルには保険の適用されるものとされないものがあると述べました。保険が適用されるのは、何らかの病気の治療を目的としてピルが処方される場合です。

生理をずらすピルの値段と入手方法

生理をずらす目的でピルを服用する場合、これは病気の治療ではありませんので、保険適用外となってしまいます。ピルの値段ですが、1シートがやや高価なことに加え、診察料や検査料も含まれますので、大体3,000円前後といったところでしょう。

生理日を調整するためにピルを服用したい場合も、必ず医師の診断を受けましょう。病院での検査で、ピルを服用しても問題がないと診断された場合のみ、ピルは処方されます。

ピルで生理をずらす(早める・遅らせる)具体的な方法

ピルを使って生理日を調整する際に大切なのは、ピルを服用するタイミングです。

生理を早めたい場合

生理を早めたい時は、その早めたい周期の前に訪れた生理日5日目からピルを飲み始めます。1週間から2週間程度服用を続けた後、しばらく休薬期間を作ります。

休薬をして2~4日経つとまた生理が始まりますが、この生理はピルにより早まった生理ですので、本来予定されていた生理開始日にはもう生理が終わっているという計算になります。

生理を遅らせたい場合

生理を遅らせたい時には、生理開始予定日の5日前からピルの服用を始めます。

そのまま生理が来てほしくない日(旅行最終日や海・プールに行く日など)まで服用を続け、遅らせたい理由であった予定が終わったら服用をやめます。

服用をやめて2~5日すると、また通常の生理が始まります。

ピルで生理をずらした際に起こる問題

ピルを服用することで生理を早めたり遅くしたりと調整できるのは便利ですが、同時にデメリットもあります。

ピルの作用と体内のホルモンバランスの影響により、予定通りに生理をずらせなかったり、次の生理が来なかったりといったことが起こってしまうのです。

ピルで生理を早めようとした場合に失敗することが多く、本来ならばピルの休薬期間中に訪れるはずの生理が、いつまで待っても来ないといったことがよく起こります。

こういった場合、勝手な自己判断でピルの服用を中止したり、または続けて次のシートを服用したりするなどいったことは決してせず、すぐに病院へ行って医師の診察を受けて下さい。

生理を早めようとしたのに全く生理が訪れなかった場合は、逆に生理を遅らせる方法へと切り替えていく手法が一般的ですので、必ず医師の指示を仰ぐようにしましょう。

生理を移動させる

生理の調整が可能になると女性にとっては何かと助かることが多いですが、同時にピルによる副作用の症状も、女性としては気にかかる点の一つでしょう。

ピルの副作用で起こる症状として、吐き気や悪心、むくみ、胸の張り、少量の不正出血などが挙げられます。しかしこれらの症状は、体がピルに慣れていくにしたがい徐々に治まっていきますので、特に心配する必要はありません。

生理を遅らせる限度は10日ほど

ピルで生理を遅らせる場合、最大何日ほど遅らせることができるのかという点も気になるポイントでしょう。これには個人差があり、一概には断定することができませんが、一般的には1週間から10日程度まで遅らせることが可能とされています。

生理を遅らせる場合、生理開始予定日の5日前からピルの服用を始めると述べましたが、もし開始予定日の直前(2~3日前)にピルを服用した場合でも、生理は遅れるのでしょうか。

結論から言うと、これも個人差になります。生理開始予定日の2日前からピルの服用を開始し、そのまま生理が来なかった人もいれば、予定通りに来てしまった人もいます。

ピルで生理を調整するには、ある程度前から体を慣らしておかなければならないため、早めの受診が大切といえます。

生理とピルのまとめ

生理とは、女性の体に起こる生理的出血のことです。その際、子宮からの大量出血、腹痛、腰痛などの症状を伴うことがあります。症状の重さや生理周期には個人差があり、症状が重かったり、生理の日数が極端に短かったり長かったりする場合があり、これを月経異常と呼びます。

月経異常が見られた際には、避妊薬としても知られている低用量ピルを治療に用いることがあります。低用量ピルには卵胞ホルモン、黄体ホルモンが配合されており、ピルを服用することでこれらのホルモン量が調節され、正常な周期で生理が起こったり、生理の諸症状が軽減されます。

また、ピルには生理を早めたり遅らせたりする調整能力もあり、女性にとっては大変便利なお薬です。

しかしピルにも副作用があり、飲み始めの頃は吐き気や胸の張り、少量の不正出血などが見られることもありますので、ピルを初めて購入する際には、必ず病院へ行き、ピルを服用しても悪影響が出ない体かをしっかりと検査することが望ましいです。