卵巣がん

卵巣がん(らんそう・がん)

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ピルの説明で使われる用語「卵巣がん」について解説します。

卵巣がんってどんな病気?

卵巣がんとはその名の通り、子宮の両脇に位置する卵巣で発生するがんのことです。

卵巣がんは、それぞれがん細胞が発生する場所によって上皮性、胚細胞性、性索間質性と種類が分けられていますが、そのほとんどは上皮性のものとなります。

卵巣がんはあらゆるがんの中でも比較的悪性度が低く、卵巣にできる腫瘍のうち85%が良性のものと言われており、残りの15%の悪性腫瘍を卵巣がんと呼びます。

がん全体の中では割合の高い病気ではありませんが、初期症状が少ないため早期発見は難しく、治療に遅れが出やすいがんのひとつです。

前述したように、卵巣がんの90%は卵巣の表面を覆う組織に起きる上皮性がんで、これは40~50代の人に多く見られます。

10~20代の若い女性の間では、卵巣胚細胞腫瘍が多く見られます。

卵巣がんはたとえ悪性でも、早期発見されれば卵巣の摘出だけで済むので、日頃の定期検診や、予防のための生活習慣の改善などが重要です。

卵巣がんの原因

卵巣がんは、一体どのような原因で発症してしまうのでしょうか。

卵巣がんになるリスクの高い特徴として、初潮が早かったこと、閉経が遅いこと、月経困難症や月経不順に悩まされていること等が挙げられます。

更に、肥満や高血圧、喫煙といった生活習慣が原因して起こることもあります。

卵巣がんの症状

卵巣がんの症状ですが、先にもお話した通り、卵巣がんには初期症状がほぼありません。

がんがある程度進行すると、やがて腹部・骨盤の痛みや膨満感、頻尿等といった自覚症状が現れ始めます。

更にがんが進行すると、発熱や身体のむくみ、腰痛や不正出血等が起こります。

繰り返しになりますが、卵巣がんにおいて、ある程度自覚症状を感じ始めるということは、すでにがんが進行してしまっている状態となります。

卵巣がんの比較的早期に起こる症状として、腹部の張りやウエストサイズの増加が挙げられます。

がんとはすぐに結び付きにくいと思われるような症状でも、それが普段と異なる身体の変化であれば、なるべく早く受診することをおすすめします。

卵巣がんの検査と治療方法

卵巣がんの検査には、問診、内診、血液検査やMRI検査等、いくつかの方法があります。

はじめに問診にて、卵巣のある下腹部の張りや痛みについて確認され、その後、内診(触診・超音波検査)を行い、医師が実際に卵巣の状態を確かめます。

特に卵巣がんの疑いが高いとされる人には血液検査も行われ、MRI検査は卵巣がんであることが確定した上で、がんの正確な位置を把握するために行われることが多いです。

卵巣がんの治療方法には、外科療法と薬物療法の二通りがあります。

外科療法、つまり手術では、卵巣や卵管を全摘出するのが基本となっていますが、将来妊娠を希望する場合等は、がんの見られた片側の卵巣のみ切除という手法が取られることもあります。

そして、手術でがんをすべて取り除けなかった場合や、うまくがんを取り除けたとしても、その後の再発防止のために薬物療法として抗がん剤が使われています。

このように、卵巣がんにおいて薬物療法は、術後の補助的な役割で行われることがあります。

卵巣がんとピル

卵巣がんは初期症状も目立たないため、発覚した時にはがんが進行していることも少なくなく、その影響で死亡率の高いがんとなっています。

ここからは、経口避妊薬として知られている「ピル」がもたらす卵巣がんのリスクと予防について詳しく紹介します。

ピルを服用すると卵巣がんのリスクが高まる?

ピルに関する風説の一つに、「ピルを服用すると卵巣がんになるリスクが高まる」というものがあります。

結論からいうと、ピルを服用して卵巣がんになる恐れが増すことはありません。

卵巣がんはそもそも、初潮の早かった人、閉経の遅い人、また妊娠・出産経験のない人が発症しやすいといった特徴があり、つまり排卵回数が多ければ多いほどそのリスクは高まります。

ピルには排卵を抑制し、卵巣を休ませる働きがあるため、むしろ卵巣がん、および卵巣腫瘍になるリスクを下げる効果があるのです。

ピルの服用を希望する場合は、決して通販で購入する等といったことはせず、必ず病院へ行き、医師の診断を受けてから服用するようにしましょう。

ピルで卵巣がんを予防できる?

前述したように、ピルを服用することでピルに含まれるホルモンが作用し、排卵回数が抑えられ、結果として卵巣がんになるリスクを下げることができます。

つまり、ピルで卵巣がんを予防することは可能です。

現代の日本は戦前に比べ、女性の出産率が大幅に低下した影響で、卵巣がんを発症する女性が年々増加傾向にあります。

卵巣がん予防のためにピルを服用した結果、服用期間が長ければ長いほど高い予防効果が見られるという統計も出ています。

経口避妊薬の服用で卵巣がんのリスクは減少

避妊薬として知られているピルですが、このように卵巣がんや、その他の婦人病の予防になることもあります。

ピルに関する正しい知識を身に着け、日々の生活の中で役立てるとよいでしょう。

卵巣がんとピルのまとめ

卵巣がんとは、卵巣で発生するがんのことであり、そのほとんどは良性です。

しかし初期症状がほとんどないため、発覚した時にはすでにある程度がんが進行している状態であることが多く、そのため死亡率の高いがんでもあります。

がんが進行すると、腹部・骨盤の痛みや膨満感、頻尿や発熱、不正出血等の症状が現れます。治療方法は基本的に、がんが発生した卵巣、およびそれに付随する卵管を摘出する手術が主であり、予後の再発を防止するため、抗がん剤治療も併せて施されます。

卵巣がんは、初潮の早かった人や、妊娠・出産経験のない人等、排卵回数の多い女性ほど発症率が高くなります。そのため、排卵を抑制する働きのあるピルを服用することで、卵巣がんのリスクを下げることができるのです。

ピルは長きにわたって服用するほうが卵巣がん発症抑制率が高まるとされており、その効果は大きいです。ピルを服用する際は、決して通販等で購入せず、必ず病院へ行き、医師の診察を受けて処方されたものを服用しましょう。